空き家になった実家の片付けはどう進める?手順やコツ、注意点を解説!
「実家が空き家になってしまったけど、どう片付ければ良いか分からない」
「空き家を自力で片付けるのは大変?」
空き家になった実家を放置すると、近隣トラブルや火災・窃盗、倒壊の危険などさまざまなリスクがあります。
また2015年に施行された『空家等対策特別措置法』により、放置されている空き家は罰金の対象や特定空家に指定される可能性があります。
特定空家に指定されると税金が最大6倍になる場合もあるため、空き家は早めに片付けましょう。
この記事では、空き家になった実家を片付ける手順やコツ、注意点などを解説します。
空き家になった実家を片付ける手順
空き家になった実家を片付けるといっても、何から始めれば良いのか分からない方も多いのではないでしょうか。
ここでは、空き家を自力で片付ける際の5つの手順をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
事前準備
片付け作業を始める前に、いくつか準備が必要です。
<事前準備>
・作業する人の確保(最低3人以上は必要)
・スケジュール確認(数日~数週間を想定)
・道具の準備(軍手、ゴミ袋など)
・自治体のルールを確認(分別方法や粗大ゴミの捨て方など)
事前準備はこの後の作業をスムーズに行うために大切な手順です。
準備は作業開始前までに完了しておくのが良いでしょう。
必要な道具、自治体のルールは後ほど詳しく解説します。
害虫の駆除
事前準備が完了したら、次は害虫を駆除しましょう。
空き家は何も手入れをせずに放置されている状態で、ゴミ屋敷の可能性もあります。
放置されている家やゴミ屋敷は害虫が発生しやすく、大量発生しているケースも少なくありません。
害虫がいる状態は不衛生のため、片付け前に害虫駆除を行いましょう。
作業の前日に燻煙式殺虫剤で対策しておくと、楽に駆除できるのでおすすめです。
物の仕分け
害虫が駆除できたら、いよいよ物を仕分けします。
物を仕分ける際は『いる』『いらない』『保留』の3つに分けましょう。
『保留』があることで、迷った際の時間ロスを減らせます。
段ボールやゴミ袋を用意して行うと、仕分けしやすくなりますよ。
ゴミの分別・処分
物の仕分けが完了したら、『いらない』物を分別し処分しましょう。
ゴミの分別や処分は自治体によってルールが異なるため、必ず事前に確認してください。
<確認すべき自治体のルール>
・分別方法(特にプラスチックは注意)
・粗大ゴミで捨てられる物
・粗大ゴミの予約方法
・リサイクルセンターで捨てられる物 など
ゴミの処分方法は捨てるだけでなく、物の状態が良ければ
・リサイクルショップやフリマアプリで売る
・人に譲る
など捨てない方法もあります。
『全部ゴミとして捨てるのはもったいない』と感じる方は参考にしてみてください。
清掃
片付けが完了したら、最後は家の清掃です。
放置されている家やゴミ屋敷はホコリだけでなく、こびりついた汚れやカビ・破損など原状回復に時間がかかる場合もあります。
また空き家は水や電気が使えない可能性もあるため、普段の掃除より重労働になるでしょう。
そのため無理のない範囲で、場所を分けて掃除するのがおすすめです。
清掃時は換気も忘れずに行いましょう。
スムーズに片付けるコツ
空き家の片付けは時間も手間もかかるため、作業がなかなか進まない場合もあります。
ここでは空き家をスムーズに片付ける5つのコツをご紹介します。
家族や親族と進め方を話し合う
空き家を片付ける前に、家族や親族と『片付けをどう進めるか』など話し合いましょう。
<話し合う内容(例)>
・残す物と捨てる物の基準
・空き家を残すか壊すか
・誰が相続するか
事前に決めておかないと、作業中や作業後に揉める可能性があります。
作業をスムーズに進めるためにも、家族や親族と意識合わせをしておきましょう。
道具は細かく準備する
道具は漏れがないよう細かく準備しましょう。
<準備する道具(例)>
・軍手やゴム手袋
・ゴミ袋
・マスク
・エプロンや汚れても良い服
・仕分けする段ボール
・ガムテープ
・雑巾、バケツ、洗剤などの清掃道具
・殺虫剤
・台車 など
道具を準備する際は、
・片付けや掃除に必要な物
・自分の身を守る物
という基準で用意するのがポイントです。
玄関と廊下から片付ける
ゴミや物が家中に溢れている場合は、玄関と廊下から片付けましょう。
玄関と廊下を片付けることで動線を確保できるため、他の部屋のゴミや不用品の搬出がスムーズに行えます。
動線にゴミや物が残っていると、搬出できなかったり搬出時にストレスを感じるなど片付けが進まず非効率なため、動線はしっかり確保しましょう。
スペースを区切って片づける
スペースを区切って片付けると、集中して作業ができるため効率が上がります。
またスペースを区切ることで片付いている実感が湧きやすくなり、モチベーションも上がります。
効率もモチベーションも上がれば、作業が捗ること間違いなしですね。
なるべく物を残さない
片付けをスムーズに行うためには、なるべく物を残さないのもポイントです。
ゴミや物の中には思い出の詰まった物もあるでしょう。
しかし残す物が多いと、それらを保管する場所が必要になり片付けが進みません。
そのため、貴重品や契約書などの重要な書類以外は捨てるという意識で進めるのがおすすめです。
思い出の品は、どうしても取っておきたい物以外は写真などで残す方法もあります。
空き家になった実家を片付ける際の注意点
空き家になった実家を自力で片付ける際には、いくつか注意が必要です。
ここでは空き家を片付ける際の4つの注意点をご紹介します。
衛生管理を徹底する
衛生管理はしっかり行いましょう。
放置されている家やゴミ屋敷は、害虫が発生していることもあります。
害虫はさまざまな病原菌を持っている可能性があり、アレルギーなどを引き起こすリスクがあります。
他にもホコリやカビなどを吸い込むリスクもあるため、自分の身を守るためにも衛生管理は徹底しましょう。
思い出には浸らない
片付けをしていると、アルバムやもらった物など、思い出の詰まった物が出てくることもあります。
思い出に浸りたくなるかもしれませんが、グッと堪えましょう。
その都度思い出に浸って作業を中断していては、一向に作業が進みません。
どうしても捨てられなかったり思い出に浸りたい場合は、写真や動画に残して作業後に思い出すのがおすすめです。
近隣とのトラブルに注意する
作業中の近隣トラブルには十分注意しましょう。
特に
・換気で悪臭が近隣に広がる
・ゴミの搬出によって通行を妨げる
・作業中の騒音
には注意が必要です。
近隣トラブルは、後で損害賠償を請求されるケースもあります。
関係を悪化させないためにも、作業する際は事前に挨拶しておきましょう。
無理はしない
早く片付けたいかもしれませんが、無理は禁物です。
自力での片付けは、衛生面のリスクや怪我をする危険があります。
ゴミの量が多かったり範囲が広いと、時間と労力がかかり体力も削られます。
そのため片付けは無理をせず、できる範囲で行ってください。
自力での片付けが難しい場合は業者に依頼するのも良いでしょう。
空き家の片付けを業者に依頼するメリット
空き家の片付けは、片付け業者に依頼するのもおすすめです。
ここでは空き家の片付けを業者に依頼する5つのメリットをご紹介します。
素早く片付けられる
業者に依頼すると素早く片付けてくれるため、時間も手間もかかりません。
自力で片付ける場合は長くて数週間かかりますが、業者が作業すると最短で1日、長くても基本的に2〜3日で作業が完了します。
時間も手間もかからず素早く片付けてくれるのはメリットですよね。
業者によっては即日対応もしてくれるため、急いで片付けたいときにおすすめです。
害虫駆除や除菌、清掃も行ってくれる
片付けだけでなく、害虫駆除・除菌・清掃まですべて行ってもらえるのも業者に依頼するメリットといえます。
害虫駆除や除菌は日常生活で関わる機会がほとんどないため、そもそもどうやれば良いか分からない人もいるでしょう。
そのため自力で行うと時間がかかってしまいます。
業者に依頼すればやり方を調べる必要がなく、時間もかからずに害虫駆除・除菌・清掃が完了しますよ。
怪我をするリスクがない
ゴミや不用品の搬出も業者が行ってくれるため、搬出時に怪我をするリスクがありません。
また、ゴミや不用品の中には危険物があるかもしれません。
危険物は取り扱いを間違えると、爆発などの事故に繋がる可能性があります。
業者は安全対策を徹底し危険物の取り扱いにも慣れているので、作業中の怪我や事故の心配がありません。
ゴミを分別する必要がない
多くのゴミを分別しなくて良いのも、業者に依頼するメリットといえるでしょう。
空き家のゴミや不用品は数が多く、分別や処分は大変です。
また自治体によりルールが異なるため、ゴミや不用品毎に調べる必要があります。
業者に依頼すれば、分別する必要なく一括で回収してもらえるため手間がかかりません。
不用品を買い取ってもらえる場合も
業者によっては買取を行っている場合もあり、不用品の状態が良ければ買い取ってもらえる可能性があります。
不用品を買い取ってもらえれば、処分費用や空き家の維持費などにあてられますね。
また回収と買取を同時に行ってもらえるため、リサイクルショップに持っていくなどの手間もかかりません。
『不用品をゴミとして捨てるのはもったいない』と感じる方は、不用品の回収と買取を同時に行ってくれる業者を選ぶのがおすすめです。
まとめ
空き家になった実家を放置すると、近隣トラブルや火災・窃盗、倒壊の危険、罰金などさまざまなリスクがあります。
そのため空き家は早めに片付けるのをおすすめします。
自力で片付ける場合は事前準備をしっかり行い、衛生管理や怪我に注意しながら無理のない範囲で行いましょう。
片付ける際は、家族や親族と進め方を事前に話しておくとスムーズです。
業者に空き家の片付けを依頼すると片付け費用はかかりますが、害虫駆除から片付け・除菌・清掃まですべての工程を行ってくれます。
また、ゴミや不用品を分別する必要もありません。
そのため
・空き家を早く片付けたい
・ゴミや不用品の数が多い
・何から始めれば良いか分からない
・空き家の片付けに手間をかけたくない
という方は、業者に依頼するのがおすすめです。
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終活・相続関連の社団法人の理事もしており、遺品整理・生前整理に関する様々なセミナーで登壇実績あり。
屋号のオカタシ!は東北の方言で「片付ける」のことを指し、ただ捨てるということではなく、一つ一つ思いやりを込めて整理するということを大切にしている。
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