遺品整理をする際の注意点【こんなトラブルがあります】
家族や親族など、大切な人を亡くすと遺品整理の必要性が出てきます。
初めての遺品整理となれば、どのように進めればよいのか悩んでしまうこともあるでしょう。わからないことだらけなのですから当然です。
注意すべきことを知らないまま遺品整理を進めてしまって、あとから親族や業者とトラブルに発展するケースもあります。
そこで本記事では、遺品整理をする際の注意点と、実際にどのようなトラブルが起きているのかを解説していきます。
遺品整理をする際の注意点
荷物は資産であり、さまざまな権利が絡みます。
あとから大きなもめごとに発展する可能性もありますので、遺品整理は慎重に進めなければいけません。
以下、遺品整理を始める前に知っておくべき注意点を詳しく解説します。
遺言書の有無を確認する
故人が自分の財産をどう整理するか、生前に遺言書を残しているケースがあります。
もし遺言書の存在を知らずに故人の財産を処分すると、相続権利者ともめることになるでしょう。
遺言書は、故人の最終意思です。
どのように資産を分配するか明確にしたものですが、生前に遺族が遺言書の存在を知らされているかで判断が変わります。
遺言書の存在がわかっていないときは、優先的に探さなければいけません。
金庫や仏壇、愛用していた机、棚などにしまわれているケースがよくあります。
行政書士などが間に入っているケースもあり、あとから存在を知ることも珍しくありません。
これまでどのような取引があったかによって違いもあるので、関係各所に確認を取ることが必要です。
公証役場で作成されたケースでは、そのまま保管されます。
作成した段階で証人が必要となるため、その人から存在を教えてもらうケースが一般的です。
しかし、これも絶対ではありません。亡くなったことすら知らないケースもあります。
遺言書が存在していそうなときは、念のため公証役場に確認を取るとよいでしょう。
遺言書に封がされていると、すぐに開けたくなります。しかし、簡単に開封するべきではありません。
家庭裁判所で検認してもらう必要があるからです。
開封後は都合よく偽造する場合も考えられるため、注意しなければいけないポイントです。
遺品を処分する際は必ず親族に相談する
遺品整理をすることを親族に知らせずに始めてしまうと、大きな問題になるケースが出てきます。
だれも知らない間に整理し、遺品を処分すれば必ずもめごとになるからです。
亡くなった直後はバタバタしているため、親族に集まってもらい協議する時間がないかもしれません。
しかし、自分が不要と思っている物でも、勝手に処分すればもめる可能性があります。
なぜ確認しなかったのかと問い詰められる材料を作るのは、どのような状況でも得策とはいえません。
形見として残したいものもたくさん出てきます。
遺品はどんなものでも相続財産にあたるため、親族に相談してから始めましょう。
死後の事務手続きの期日を把握しておく
亡くなってから、一定期間の間に行わなければいけない事務手続きはいろいろとあります。
遺産相続もそのひとつで、相続を知った日から3か月以内でなければ相続放棄ができません。
相続税の申告は、相続の事実を知った日から10か月以内です。
身近なもので考えてみましょう。
賃貸住宅に住んでいた場合、家賃の締め日はいつでしょうか。光熱費などもあったはずです。
こうした期日を理解しておかないと、遺品整理にかけられる時間を把握できません。
持ち家だった場合には、固定資産税などもあります。
いろいろと期日がやってきますので、一度整理して把握しておきましょう。
捨ててはいけないものを捨てないようにする
遺品整理の大きな目的として、いらない物を処分することがあげられます。ですが、「いらない」というのは何を基準に判断するかが問題です。
自分がいらないと思って捨てた物が、ほかの人にとって大事な思い出の品だったらどうでしょうか。
必ずもめることになるでしょう。
もちろん、明らかなごみは処分するべきですが、それ以外は慎重に判断しなければいけません。
ほかにも相続に関わるものや手続きに関わるものなど、捨ててはいけない物はたくさんあります。
捨ててはいけない物の一覧については以下の記事にまとめておりますので参考にしてみてください。
できれば近隣住民へ挨拶回りを行う
遺品整理をする場合、いろいろな物を処分します。
部屋から搬出する際には音も出ますし、ほこりも出るかもしれません。
臭いの問題などもゼロではないため、できれば近隣住民に挨拶回りをしておきましょう。
挨拶回りといっても仰々しいものは必要ありません。遺品整理をする旨を話し、車で引き上げるということを伝えれば理解してもらえるはずです。
遺品整理業者に依頼する際の注意点
遺品整理業者に依頼する場合には、自分達で行う場合とは違った注意点が生まれてきます。
悪徳業者に引っかからないようにするためにも、以下の点に注意しましょう。
必要な許可を得て営業しているか確認する
遺品整理は、基本的にはどんな人でもできるサービスですが、ゴミの収集運搬や買取をする場合は許可が必要です。
家庭のごみを収集して運搬するためには、「一般廃棄物収集運搬業許可」を取らなければいけません。
許可を得ていない業者は、廃棄場に運搬ができないため、不法投棄を行っている可能性があります。
ただ、この資格は行政の新規発行のハードルが高く取得が非常に難しいのが現状です。
そのため、多くの遺品整理業者はこの許可を持っている業者に廃棄物の運搬に関わる業務を委託しています。
委託していることが確認できれば問題ありません。
遺品整理したものをリユースやリサイクル目的で買取りするなら、「古物商許可証」という許可がいります。
このように、遺品整理業者として一定の活動をするためには許可が必要です。許可を得ていることは信頼できる業者の指標ともなるのです。
相見積もりをして比較する
業者に依頼する際には見積もりを取ることが大切ですが、最初から1社に絞る必要はありません。
複数の業者から見積もりを取って比較検証するのも必要です。
相見積もりは安い業者を探すだけの手段ではありません。
何社か相見積もりを取ることで平均値がわかります。
また、見積もりの際のスタッフの対応やサービス内容を比較することもできます。
安心して依頼できる業者を探すためにも、相見積もりは有効といえます。
訪問見積もりをしてもらう
見積もりには2つの方法があります。
1つはヒアリングである程度予測を立てて、現地で修正する方法です。
簡易的な見積もりを出してもらうケースはこちらにあたります。
素早く見積もりが出てきますが、正確性にかけるため、あとから料金が変わることを理解しなければいけません。
2つ目は現調による見積もりです。訪問見積もりとも呼ばれますが、現地で調査し見積もりを作成します。
状況がわかっていますので、見積もりは正確性の高いものになるでしょう。
あとからもめにくいのは、こちらの方法です。
急ぎで依頼したい場合でも、見積もりはできるだけ正確に越したことはありません。
希望する作業内容を明確に伝える
遺品整理を依頼する際にはさまざまな要望があるはずです。それを最初に伝えておきましょう。
あとからでは間に合わないことも出てくるからです。
たとえば自分たちで残す物を決めていた場合、話しておかなければ捨てられてしまうかもしれません。
希望することは、作業に入る前の指示が大切です。
また、業者によって対応できる範囲が異なるため、希望の作業内容を対応してもらえるか事前に確認しましょう。
見積もり後の追加料金の発生があるか事前に聞いておく
見積もりは、費用を確約したものではありません。請求書ではないからです。
「想定より荷物が多かった」「物の運び出しが大変」などの理由で、あとから追加料金が発生する可能性があります。
そうなると最初に想定していた費用より大幅に高くなることもあるため注意が必要です。
ポイントは、最初に追加料金の有無を確認することです。
追加料金を発生させたくないなら、「追加料金なし」とホームページなどに明記している業者に依頼しましょう。
遺品整理を自分でやる際の注意点
遺品整理を自分でやる際には、業者に依頼するのとは別の注意点があります。
以下、自分で遺品整理をする際の注意点について解説していきます。
大まかなスケジュールを決めておく
遺品整理は荷物だけではなく、過去の思い出を整理することです。
どうしても故人のことを思い出してしまい、作業がなかなか進まないこともあります。
ですが現実問題として、賃貸の場合は家賃がかかってしまいますし、相続税の申告期限などもあります。
事前にそういった期日を把握して、それに合わせて大体のスケジュールを決めておくことで、スムーズに遺品整理が進められます。
また、親族に手伝ってもらう場合も、スケジュールを確認しつつ、いつ誰が参加するのか話し合いましょう。
何日間で作業するか、そこに伴う費用もはっきりさせておくと安全です。
不用品やゴミは適正に処分する
ごみの収集日はいつでしょうか。遺品整理では、大量の不用品やゴミが出ます。
処理場に持ち込む方法もありますが、種類によっては曜日が限定されているケースも少なくありません。
処分方法にも注意が必要です。たとえばエアコンやテレビ、冷蔵庫、洗濯機は自分で勝手に処分できません。
これは家電リサイクル法で定められているからです。リサイクル料金も発生するため、注意しなければいけません。
地域のゴミステーションなどで捨てる場合には、決められた曜日を守りましょう。
ここからもスケジュール管理ができるため、事前に調べることが大切です。
遺品整理は精神的、肉体的負担が大きいため無理をしない
遺品整理は相当な時間がかかります。物の整理や、重いものを運んだりと肉体的にも大変です。
故人の思い出も整理しなければいけないため精神的な負担も大きくなります。
遺品整理を始めた段階では、勢いで進めていくでしょう。
しかし、だんだんと疲労が重なり異変に気が付いたときには限界を超えているケースも珍しくありません。
しっかりと状況を理解し、無理をしないことが大切です。
遺品整理でよくあるトラブル
遺品整理では、業者との取引を含め、トラブルに発展するケースがあります。
以下、よく起きているトラブルと、回避するための方法について解説します。
業者との料金トラブル
見積もりなどで取り決めしていた料金と違うと、必ずといっていいほど料金トラブルに発展します。
見積もりをもらったときに、あまりに安いと思う場合は要注意です。
安くなって喜びたいところですが、かかるものはかかるのですから、激安にはなりません。
このパターンの怖いところは、悪質業者の可能性です。
悪徳業者の場合、あとから追加で多額の料金請求が来る場合があります。
特に重い家具などの荷物を持ち出す際には、別途料金をかけられることも少なくありません。
そのうえ、キャンセルしようと思うと、そこにも料金が発生するといわれるのです。こうなると抜け出せなくなります。
料金がおかしいと思ったときは、相見積もりで比較するのが大切です。
これだけでも相場が見えてきますし、異常があるポイントもはっきりするため問合せしやすくなります。
少しでも危ないと感じたら、依頼しないことがリスクを減らすポイントです。
業者による遺品の盗難
遺品整理をしているなかで、大事な物を盗まれてしまう盗難の被害もかなりみられます。
悪徳業者の特徴ですが、何をしているか見えていない間に隠してしまうのです。まったく報告されないため、気づいたらなくなっているケースもよくあります。
盗難のほか、傷をつけて価値がなくなるケースも少なくありません。
遺品整理を委託することは、忙しい時間を過ごすなかで重要です。
ですが、すべて信用するのではなく、自分達も参加するぐらいが安全といえます。
信頼できる業者に依頼することと、立会人を立てることでリスクを減らすことができます。
業者による遺品の不法投棄
遺品整理では、不要なものを処分します。
処分するのには当然費用がかかるため処分費用を請求されますが、そこで利益を上げようと考え、不法投棄する業者も存在します。
社会問題になるケースもよくあるのです。
不法投棄された場合、悪質な業者が罰せられるのは当然ですが、依頼した遺族側にも責任が及ぶ可能性があります。
不法投棄は目の前で見張っているわけにもいきませんので、信頼できる業者を探して依頼することが大切です。
作業音によるご近所トラブル
遺品整理はどうしても音が出ます。
荷物を運び出すときでも、どんなに静かにしていても一定の騒音になることは間違いありません。
これがご近所トラブルになるケースもあるため注意が必要です。
事前に遺品整理を行う旨を話しておくだけで理解されるものです。業者にも、なるべく音を出さないよう注意しましょう。
親族間のトラブル
遺品整理でとても多いトラブルは、親族間での問題です。親族間では、遺産相続などの問題も出てきます。資産の分配でもめてしまうことも少なくありません。
大切な遺品を処分してしまったり、遺品整理自体を聞いていなかったというトラブルも多いです。
なぜこのようなトラブルが起きるかといえば、相互で確認を取らないからです。
そういった問題を防ぐためにも事前に親族間で話し合っておくことが大切です。
あとで文句を付けられないためにも、遺品整理を勝手に始めたり、勝手に処分してしまうのはやめましょう。
まとめ
遺品整理には、さまざまなポイントがあります。
トラブルに発展するポイントも多いため、気を付けておかなければいけません。
さまざまなことが重なり、時間がない中で遺品整理は進んでいきます。
急いでやらなければいけないケースも少なくありません。
やってしまってからでは間に合わないことも多々出てきます。
トラブルを誘発する部分でもあるため、予定を把握し、トラブルになりやすいポイントは理解して進めることが大切です。
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埼玉県を中心に関東全域の幅広いエリアで、不用品回収・遺品整理・ゴミ屋敷清掃を行っている。
終活・相続関連の社団法人の理事もしており、遺品整理・生前整理に関する様々なセミナーで登壇実績あり。
屋号のオカタシ!は東北の方言で「片付ける」のことを指し、ただ捨てるということではなく、一つ一つ思いやりを込めて整理するということを大切にしている。
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