空き家が増え続ける理由とは?その背景と問題点について

query_builder 2023/06/05
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空き家を所有していて管理に悩んでいる人や、近隣で放置されている空き家に困っている人など、空き家問題を身近に抱えている人もいるのではないでしょうか。

近年、多くの自治体が空き家に関する条例を制定するなど、空き家対策が全国的に課題となっています。

2015年には「空家等対策の推進に関する特別措置法」が施行され、特定空き家に対して行政の勧告や命令、強制代執行を行うことも可能となりました。

本記事では、空き家が増え続ける理由や背景、空き家が増えることで起きる問題について解説していきます。



空き家はどのくらい増えているの?

総務省による住宅・土地統計調査(2018年)によると、空き家の総数は849万戸で、この20年で約1.5倍に増加しています。

特にその中でも、二次的利用、賃貸用又は売却用の住宅を除いた長期不在の住宅などの「その他空き家」に分類される空き家は349万戸で、この20年で約1.9倍の増加。そのうちの多くが腐朽や破損があるとされており、適切な管理が行われていないと想定されます。

さらに将来的な推計も、「その他空き家」の数は2025年で420万戸、2030年で470万戸程度になるとされており、まだ増え続けると見込まれています。

空き家対策は、今や全国的な課題であるといえるでしょう。


空き家が増え続ける理由と背景

空き家が増え続ける理由と背景について解説していきます。


人口減少と核家族化

日本の総人口は2008年にもっとも多くなったのを境に、だんだんと減少しており、高齢化もますます進んでいます。

一方、日本の総住宅数は、人口が減少傾向となった2008年以降も増加傾向で推移しています。

その理由の1つは、核家族化が進み、2世帯や3世帯で同じ家で生活するのではなく、1世代で1軒の住宅に住むことが一般的となったことが挙げられるでしょう。

人口が減少する一方、核家族化などを背景に総住宅数が増加傾向にあることが、空き家が増え続ける理由の1つと言えるでしょう。


中古住宅の需要が少ない

日本は昔から新築住宅の人気が高く、中古住宅の流通量が少ない国と言われています。

国土交通省によると、2018年時点で、全住宅流通量に占める中古住宅の流通シェアは約14.5%にとどまっており、欧米諸国に比べると1/6〜1/5程度と低い水準にあります。

総住宅数が増加し続けていることからも分かるように、中古住宅の需要が少なく、新築住宅の需要が多いことで、古い家が余り、結果的に空き家が増えていってしまうのです。


固定資産税の対策

空き家が増え続ける理由の1つに固定資産税の問題があります。

固定資産税は、土地を持っているだけの場合と、土地に家屋が建っている場合では税額が大きく変わってきます。

固定資産税を算出する際の基準となる課税標準額は、土地として所有するより、建物を立てたまま所有したほうが大幅に軽減され、固定資産税を抑えることが出来るというのが事実なのです。

固定資産税の対策として、使用していない家屋を解体せずにそのままにしておくというケースも多く、空き家の増加の一因となっているのです。


相続の問題

空き家の増加と相続の問題は深い関係にあります。

空き家の取得経緯の半数以上は相続によるものです。地方部にある老朽化した空き家など、需要のない空き家を相続した場合に、適切な管理が行われず空き家のまま放置されているというケースが多くみられます。

放置されている理由としては、距離的な問題で管理できない、管理や解体に費用をかけたくない、資産価値がなく買い手や借り手がないことなどが挙げられます。

また前述した固定資産税の問題もその理由の1つと考えられるでしょう。

所有者がいることから、行政も勝手に処分ができません。相続した所有者が空き家を放置しているケースが多いことが、空き家の増加の大きな原因となっているのです。


郊外の過疎化と都市への集中

過疎地域では、就業の機会も少なく、若者が流出していってしまうことから、人口減少と高齢化が進んでいく一方です。

その結果、住宅の需要も減少して、空き家が増える傾向があります。

空き家が増え続けている背景の1つには、郊外の過疎化と都市部へ人口が集中していることも挙げられるでしょう。



空き家が増えるとどのような問題がある?

空き家が増えると地域社会に大きな影響を及ぼします。

具体的にどのような問題があるのか、以下に解説していきます。


老朽化による倒壊のリスク

日本の家屋の多くは木造住宅であり、木で造られた家は定期的な換気や適切な管理を行わないと、どんどん弱くなっていきます。

長い間放置された空き家は、当然老朽化が進んでおり、屋根や外壁が落下したり、倒壊や崩壊する危険性があります。

国土交通省によると、空き家のうち「腐朽・破損あり」とされるものは、約101万戸となっており、今や社会問題となっているのです。


火災発生のリスク

空き家は人の目がなく、燃えやすい草木やゴミなどが散乱していることが多いため、不審者による放火の可能性が高くなります。

また、空き家の電気設備は十分なメンテナンスが行われていない場合が多く、老朽化や劣化が進んでいることがあります。

放火だけではなく、断線やショートなどの故障も火災の原因になりえるでしょう。


風景・景観の悪化

空き家は地域の景観の悪化を招きます。

放置された空き家は、時間の経過とともに建物が荒廃していき、窓ガラスの割れや外壁の崩壊など建物の状態が悪化している場合が多いでしょう。

さらに、敷地内に草木が生い茂っていたり、ゴミの散乱がみられるような場合は、周辺の景観を大きく損なうことになります。


治安の悪化

空き家が放置されたままである場合、治安の悪化を招く可能性があります。

人目のつかない空き家は、盗難や窃盗などの犯罪行為が行われたり、麻薬取引などの活動拠点になるなど、犯罪者に悪用されてしまう場所になることがあります。

空き家が増えると、周辺住民の安全が脅かされる可能性があるでしょう。



まとめ

近年、空き家の数は増え続けています。

空き家が増え続けている理由は、人口減少や郊外の過疎化、また中古住宅の需要の少なさや相続の問題などのさまざまな原因が考えられます。

しかし、放置されている空き家は、倒壊や火災の恐れがあり、景観や治安の悪化を招くなど地域社会に深刻な悪影響を及ぼします。

今現在空き家を所有している人も、今後相続する可能性がある人も、今や全国的な課題となっている空き家問題を、自分事として考えていく必要がありそうです。



<参考>

総務省統計局 平成 30 年住宅・土地統計調査

https://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2018/pdf/g_gaiyou.pdf


国土交通省住宅局 空き家政策の現状と課題及び 検討の方向性

https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001518774.pdf


総務省統計局 人口推計(2022年(令和4年)10月1日現在)

https://www.stat.go.jp/data/jinsui/2022np/index.html


国土交通省 既存住宅市場の活性化について

https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/reform/wg6/20200507/pdf/shiryou3.pdf







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この記事の執筆者
中島 健太
  • 中島 健太

    株式会社ウルタロウ代表取締役


    埼玉県を中心に関東全域の幅広いエリアで、不用品回収・遺品整理・ゴミ屋敷清掃を行っている。

    終活・相続関連の社団法人の理事もしており、遺品整理・生前整理に関する様々なセミナーで登壇実績あり。

    屋号のオカタシ!は東北の方言で「片付ける」のことを指し、ただ捨てるということではなく、一つ一つ思いやりを込めて整理するということを大切にしている。

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